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日本伐木チャンピオンシップ

競技解説

「伐倒競技」(最高点=約660点)

自分の定めた木杭にできるだけ接近するよう、選手は3分以内に木を伐倒する。5分以上かかると、ポイントを獲得できない。競技点数は、伐倒時間、伐倒方向、受け口の深さ、角度、ツルの幅、追い口と受け口の高さの差を1mm単位で採点する。5種目の競技の中で最も配点が高く、安全作業を基本としながらも、スピードと正確性が求められる。
木を倒す方向は2分以内に決めなければならない。実際の現場では、枝ぶりなどを見て、その重さも計算に入れなければならないが、今大会では枝を落としたマストツリー(16mの材。地上から出ている部分は14m。)が使用された。しかし、風を考慮する必要はある。

伐倒競技
伐倒競技

伐倒後に安全な場所に退避する安全性も大きな採点ポイントになる。倒した木の軸を中心に両側に45°の角度をなす区域は禁止ゾーンとなるため、木からの退避が不適切であったり、遅すぎたりした場合、たとえば、2つあるセーフティ・ゾーンのいずれかに退避しなかったり、木が地面に達する前に退避しなかったりすると、20ぺナルティ・ポイントが課せられる。

競技後は慎重に計測される
競技後は慎重に計測される

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「ソーチェン着脱競技」(最高点=約120点)

選手はソーチェンを外し、バーの上下を入れ替えて取り付け、別のソーチェンを装着する。0.1秒単位で測定され、採点される。次の2競技(「丸太合せ輪切り競技」と「接地丸太輪切り競技」)の間はチェン調整ができないため、着脱のスピードだけでなく正確さも求められる。作業を正しく行わず、チェンとバーの間にたるみがあったり、バーが縦軸に沿って1回転以上しなかったりすれば、それぞれ50ぺナルティ・ポイントが課せられる。また、安全性もチェックされ、出血するケガが認められた場合は20ぺナルティ・ポイントが課せられる。なお、次の2競技でソーチェンやバーカバー、ナットが外れた場合は、この競技の得点は0点になる。

ソーチェン着脱競技
ソーチェン着脱競技

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「丸太合せ輪切り競技」(最高点=約200点)

地面から7°傾いた2本の丸太を垂直に上下から切り出し、30~80mmの厚さに輪切りする競技。下側から半分切り出し、残りを上側から切るというように順序が決まっていて、真ん中の赤いラインの中で合わせなくてはいけない。上下の切断面の段差と縦横4方向の垂直さ、スピードで競われる。 山という傾斜地では、水平ではなく傾いた状態で木を輪切りする作業となる。傾き方が違う2本の丸太を垂直に切るには、チェンソーを傾け、それぞれ角度を自在に変えなければならない。また、下から切り上げず、上から切っていくと木が割けることもある。台風で倒れた木など、木材が割れないように状況に応じて安全に切る必要があるため、こういった技術が必要になる。

丸太合わせ輪切り競技
丸太合わせ輪切り競技

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「接地丸太輪切り競技」(最高点=約250点)

地面に接地している2本の丸太を上から垂直に30~80mmの厚さに切り出す。丸太が接地面のどこで接しているか分からないように、接地面の上は薄くおが屑で覆われている。チェンソーで接地面までキズを入れると、この競技の得点は0点になる。採点は垂直の正確さとスピードで競われる。
目で見て確認できないため、日ごろチェンソーをよく使いこなし、その感覚を身につけているかが問われる競技だ。

接地丸太輪切り競技
接地丸太輪切り競技

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「枝払い競技」(最高点=約450~460点。スピードと正確さで加点)

6mの丸太に共通のパターンでまっすぐ差し込まれた30本の枝払いを競う。枝払いの跡が5mm以上残ったり、丸太に深さ5mm以上または長さ35cm以上の傷がついたりすると減点の対象になる。また、チェンソーのバーが立ち位置にある時に歩いた場合も減点となる。
この競技ではスピードも大事だが、早くゴールしようとするとミスが多くなり、急げば急ぐほど、ペナルティが増える。スピードと安全性、正確性が求められる難易度の高い競技だ。

枝払い競技
枝払い競技

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