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日本伐木チャンピオンシップ

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WLC 2016 第32回 世界伐木チャンピオンシップと
日本伐木チャンピオンシップ(JLC)

 “日頃鍛えたチェーンソーの技術で世界と戦える場”それが「世界伐木チャンピオンシップ(以下:WLC)」です。第32回を迎えたこの大会は、今年9月にポーランドで開催され、ヨーロッパを中心に27か国、109名の選手が出場しました。日本もアジア唯一の出場国として3人の選手が奮闘しました。

 そもそもWLCとは、個人競技5種目(「ソーチェン着脱競技」、「丸太合せ輪切り競技」、「接地丸太輪切り競技」、「枝払い競技」、「伐倒競技」)と、団体競技1種目(「リレー競技」)の計6種目が行われるチェーンソー技術の国際競技大会です。単なる競技大会ではなく、「林業技術及び安全作業技術の向上」、「林業の仕事を一般に広め、林業の社会的地位向上を図ること」を目的として、2年に1度、ヨーロッパを中心に開催されています。
 そして、日本ではWLC開催年に合わせ、WLC出場選手を選抜する日本国内予選として「日本伐木チャンピオンシップ(以下:JLC)」を開催しており、全国森林組合連合会がJLC事務局としてJLC実行委員会を組織し、大会の運営にあたっています。

 今年5月に開催した第2回JLCでは、北海道から熊本県まで、13の都道府県から集まった31名の選手が、青森県のモヤヒルズ(スキー場)でその技術を競いました。その結果、前田智広選手(㈲前田林業:青森)、工藤健一選手(工藤正工業:岩手)、先﨑倫正選手(㈲マル先先﨑林業:青森、「緑の雇用」の研修生)の上位3名の選手が日本代表として第32回WLCの出場権を得ました。

日本代表

 さて、第32回WLCの開催地はポーランドの南、チェコ共和国との国境に位置する、“ヴィスワ”。会場は同地区にある運動公園で、その一部を競技エリアとして使用しています。
 また、会場は競技エリアのほかに、大会スポンサー企業や国有林に関する展示ブース、飲食店が多く出店し、林業関係者だけではなく、地元の人や観光客も訪れ、さながらお祭りのような盛り上がりをみせていました。選手たちも他国の選手と健闘を讃え合ったり、アドバイスを送ったりと、会場にいる人それぞれが大会そのものを楽しんでいる様子でした。

競技結果

 日本チームは団体競技であるリレー競技において、27か国のうち見事六位入賞し、表彰式ではステージに登壇しました。この競技はJLCでは実施しておりませんが、日本選手の団結力でしょうか、嬉しい驚きの結果でした。また、個人競技の日本チーム最上位は前田智広選手で、プロフェッショナルクラスの選手81名のうち、個人総合63位という成績を収めました。

 全体の結果としては、プロフェッショナルクラス個人総合1位、2位ともにベラルーシ、3位はドイツの選手でした。世界の壁の厚さを感じる結果となりましたが、決して日本選手の技術はひけを取っておらず、選手へのサポート体制なども含め、長年WLCに参加している国との競技としての経験の差によるところが影響しているように感じました。日本選手がWLCで上位を獲得する日はそう遠くないように思います。

 次回、第33回WLCは2018年ノルウェーにて開催予定です。併せて、同年に第3回JLCの開催を予定しております。大会に係る競技結果や第2回JLC、第32回WLCの様子につきましては、JLCホームページをご参照ください。

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